【飲めるハンバーグO157食中毒】テレビバラエティでも絶賛。生焼けがなぜ大丈夫なの?

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千葉県船橋市にある飲食店「将泰庵DINERシャポー船橋店」が提供していた「飲めるハンバーグ」で、食中毒事件が発生しました。この一件で、男性11人、女性23人が腹痛などの症状を訴え、検査では「腸管出血性大腸菌O157」が検出。この食中毒事件により、店は3日間の営業停止処分を受けました。

この「飲めるハンバーグ」、実はテレビバラエティ番組「旅サラダ」で絶賛されていたものです。番組ではもちろんその美味しさを称賛していました。「旅サラダ」だけではありません。見た目のインパクトからテレビ番組が取り上げるケースは他にもあったようです。しかし、今回の事件を機に、テレビでの紹介や「生焼けでも大丈夫」という誤った認識の問題点が浮き彫りになりました。

火の通っていない肉料理の危険性

食肉に含まれるひき肉は、加工の過程で表面だけでなく内部にも菌が混入する可能性が高くなります。特にO157は、極めて少量でも感染リスクがあり、腸管出血性大腸菌が引き起こす食中毒は、重篤な症状や場合によっては死亡に至ることもあります。

生焼けのハンバーグを提供している店の多くは客が仕上げ焼きをする、という提供方法を採用しています。しかし、提供直後の火が通ってない内側の部分を触った箸で他の副菜を食べたり、あふれ出た生の肉汁が付着した副菜を食べたりすれば、やはりそこから食中毒になるリスクは避けられません。

ハンバーグのような料理は、中心部までしっかりと火を通すことが絶対に必要です。にもかかわらず、「飲めるハンバーグ」のような柔らかい食感や半生に近い仕上がりを目指すことで、火が十分に通っていない状態で提供されるケースは増えつつあるのではないでしょうか。

テレビ番組の問題

見た目は明らかに生焼けでも、飲食店はそこを狙って提供しているケースもあるようです。安全性をしっかり確認したうえでのことなら良いのかもしれませんが、今回のケースはどうだったのでしょうか?

一見して生焼け状態なのにもかかわらず、人気のお店だということでテレビ番組が取材すれば「生焼け」という単語は「レア」という単語に置き換えられて放送されます。

料理のプロである飲食店が自信をもって提供し、テレビもそれを称賛してしまえば、視聴者がそのまま鵜呑みにするのは簡単に想像できることです。実際、グルメ番組などでも生焼け状態のハンバーグや豚肉を提供しているシーンを見かけることが多くなってきましたし、それを見た飲食店の経営者が「よし、うちも!」となるケースはあるのではないでしょうか?

しかし、ひき肉や豚肉は火の通りが甘ければ食中毒リスクが常に付きまといます。

美味しいと話題のSPFポークもレアで提供している店が多いですが、業界団体では「無菌豚ではないからしっかりと火を通して」と警告を発しています。

今回の「飲めるハンバーグ」の食中毒事件は、テレビメディアの影響も無視できません。食の安全に関しては、視聴者や消費者が誤った情報を受け取らないよう、慎重な情報提供が求められます。

まとめ

生焼けのひき肉料理は極めて危険です。特に今回のようにO157が検出されるケースでは、そのリスクが命にまで及ぶ可能性もあります。テレビ番組で取り上げられたからといって安全が保証されるわけではありません。自分自身の健康を守るためにも、肉料理は必ず中心まで火を通すことが大切です。

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